2018/04/19
子どもや若者を対象とした社会教育活動に取り組んでいるNPO法人夢職人では、多種多様なバックグラウンドを持った大学生や社会人がボランティアスタッフとして多数在籍し、子ども達の多彩な体験活動を支えています。
スタッフは、先生や親とは異なる立場から子ども達と関わり、親しいお兄さん・お姉さんのような存在です。「another story-もう一つの社会との関わり方」では、そんなスタッフたちが活動をはじめた経緯や活動で感じたことなど、普段はあまり語ることなかった物語をお伝えします。
今回は、島田京平さん(きょうちゃん)をインタビューしました。
ー緊張しているようですが、自己紹介からお願いします!
島田京平と申します。子どもやスタッフからは、「きょうちゃん」と呼ばれています。都内の大学にて、英語を勉強しています。教育とは全然関係がないので、意外かもしれないですね(笑)ちなみに、今年で2年生になります。
ー英語、意外ですね!きょうちゃんは、大学がない時は何をしていますか?
アルバイトとか、スポーツですね。体を動かすことが結構好きです!サイクリングに行ったり、テニスをやったり。一度だけやったスノーボードも楽しかったです。
自分の性格的に、刺激が強い事をしたいというか…非日常体験が好きと言うんでしょうか。「日常生活では、なかなか体験できないことに挑戦する!」という感覚が好きなのかもしれないです。運動をした後の心地の良い疲れとか。気持ちいいですよね。
ーおぉ…ストイックな印象を受けますね(笑)夢職人でも積極的に活動していますよね、では、夢職人に入ったきっかけを教えてもらえますか?
実は、「自分が夢職人に入ろう!」と思ったのは、高校生の時だったんです。運よく早くに進路が決まって、部活も終了していて卒業まで暇な時期があって。何か打ち込めるものがほしい…と思っていた時に、スタッフが子どもと関わっているポスターを街まちで見かけて、ふと「自分もやってみたいな」と思ったんです。アウトドア活動も楽しそうだったし、子どもも好きですしね。
ー「打ち込めるものがほしかった」との事ですが、大学生活ではサークルとかアルバイト、留学とか様々な選択肢がある中、「夢職人」を選んだのはなぜでしょうか?
そうですね…。自分も大学に入ってから、アルバイトをしたりサークルにも所属もしていますが、夢職人が、これらと大きく違うと感じるのは、「毎回、参加するたびに気づきがあること」だと思います。
例えば、アルバイト。職種にもよるかもしれないですが、ある程度、仕事に慣れてしまうと、自分の中でルーティン化してしまって、「新たな気づき」を得ることが難しいなと感じています。
夢職人の活動では、活動の内容も掲げる目標も毎回違うので、子どもとの関わりが同じようにはいかないんです。子どもと本気で向き合う事が必要になってくるからこそ、声のかけ方とか、子どもとの距離感とか。活動のたびに「考えて・気づいて・実践して」の繰り返しです。
後は、子どもと遊ぶだけじゃなく、子どもが参加する活動を企画する機会もあって。スタッフとして経験できることも幅広く、本当に気づくことが多種多様です。
(プライベートでも新しいことに積極的にチャレンジしている)
ー「気づくことが多い」ですか。「夢職人だから、気づけたこと」って何かありますか?
うーん、そうですね…。1つ挙げるとしたら、「自分の苦手な事に気づくこと」でしょうか。自分で気づいた苦手なことの1つは、「人前で話したり、説明をすること」なんですが、夢職人はこれにぶち当たる機会が多いです。
例えば、自分たちの考えた企画を、他のスタッフにプレゼンテーションしたり、活動の振り返りの議論の場で、自分の考えを相手に伝えたりする機会が多いです。夢職人の特徴として、「社会人のスタッフが多い」という事もあるので、余計に緊張してしまいます。学生が日常生活で社会人と議論をする機会って、なかなか無いじゃないですか。本当に緊張しっぱなしです(笑)
ただ、「ぶち当たる機会が多い分、必然的に見直す機会が多い」とも言えるんでしょうね。そこが自分にとって、ツボなのかもしれません。
ーなるほど…。自分自身と向き合う機会が多いわけですね。他に何か、夢職人のような学外団体でがっつり活動してみて良かったな、と感じている事はありますか?
自分の中での、価値観の広がりですね。あとは、周りの影響でアツくなれることでしょうか。
学校とかアルバイトって、ある程度、決まったコミュニティしかないんです。でも、夢職人では子どもも含めて、本当にいろいろな人と関わることができるんです。いろんな考えを持っている人と話したり、聞いたりする機会が多くて。自分の中で、「そういう考え方もあるのか」という発見がたくさんあり、価値観が広がります。
また、夢職人には、熱意のある人が本当に多いんですよ。活動に参加するたびに、企画や子どもの教育へ対する強い想いをビシビシ感じます。活動の後の振り返りの議論なんかアツいですよ。自分の考えをしっかり持っている人たちが集まって、意見交換をしているんです。「相手が本気だから、自分も本気で考えなきゃ」と、とても良い影響を受けている、と感じる瞬間です。
(頼れるお兄さん的な存在のきょうちゃん。子どもとも真剣に向き合う姿が印象的)
ーでは、最後に夢職人という団体でこれからどういう経験や成長をしていきたいですか?
これは…。本当にたくさんあって困りますね(笑)ちょっと具体的な話になってしまうんですけど。
企画のリーダーを担当していくことになるので、計画性をしっかりと学びたいです。あとは、いろいろな人と一緒に企画をする中で、自分の視野をさらに広げていきたいですね。実践を繰り返しながら身に着けていきたいです。
また、さっきも言いましたが、自分の苦手なことを克服していきたいですね。相手が緊張しないで話しやすい雰囲気を身に着けたいですし、誰に対してもわかりやすく物事を説明したりできるようになりたいです。
夢職人は、「子どもと遊んで楽しかった」で終わる団体ではないので、これからも色んな活動に出ていろいろな経験をして、色んな人と出会いながらたくさん学んでいきたいと思っています!
ーきょうちゃんのチャレンジをこれからも応援しています!ありがとうございました!
(インタビュアー こしの)