2021/12/23
首都圏の子どもや若者の社会教育活動に取り組む認定特定非営利活動法人夢職人(本社:東京都江東区、理事長:岩切準、以下:夢職人)は、デジタル地域通貨事業を展開する株式会社フィノバレー(本社:東京都港区、代表取締役社長:川田 修平、以下「フィノバレー」)と連携し、2020年12月22日からコロナ禍の経済的な事情を抱える子育て家庭を支援する「Table for Kids」(子どもの「食」応援クーポン事業)に取り組んでいます。
本事業では、ひとり親家庭や低所得家庭などの経済的な事情を抱える子育て家庭に対して、協力加盟店の所定のメニューや商品で利用できる無料のデジタルクーポン(ポイント形式)を提供し、地域のお店と連携した新たな「食」の支援を行っています。
デジタルクーポンは、フィノバレーのデジタル地域通貨プラットフォームシステム「MoneyEasy」をベースに開発・運用され、スマートフォンのQRコード決済アプリとして利用できます。
「Table for Kids」の支援開始から1年が経過し、これまでの支援実績について発表します。
(「Table for Kids」の支援の流れ)
(「Table for Kids」の支援の特徴)
支援家庭は、2020年11月、2021年7月~8月の2回に渡ってインターネット上で公募をしました。一定の条件を満たした満3歳~高校生(高等学校等に在籍)のお子様のいる世帯が対象となり、公的証書の確認も含めた審査を行ったうえで、123家庭・341人の親子への支援を行いました。
支援家庭は、家族の構成人数(子どもの人数+保護者2名まで)や利用状況に応じて、スマートフォンのアプリからデジタルクーポン(ポイント)の給付を受けることができます。デジタルクーポンは、当方と提携している協力加盟店の所定のメニューや商品で利用でき、QRコード決済で支払うことができます。まん延防止等重点措置や緊急事態宣言が繰り返されていた首都圏でも、各協力加盟店での営業は続いており、食事・食品を1,886回(概算で5,658食)提供することができました。
支援開始時点では江東区内の11店舗からスタートし、現在は、江東区、墨田区、中央区、江戸川区の38店舗(飲食店、弁当惣菜店、精米店)で利用が可能となりました。提供できるメニューや商品については、事前に事務局で審査を行っており、酒類や菓子類、席料・サービス料、単価の高額な商品等は対象外となっています。
「Table for Kids」は、民間有志での取り組みとなり、企業・団体や個人の寄付金、助成金等をもとに支援を行っています。現在、協力加盟店に設置されている募金箱の他に、下記の方法で個人や法人・団体の皆様よりご寄付を受け付けています。銀行振込、オンライン決済、Tポイント等で、のべ1,997件・6,531,703円のご寄付を賜りました。また、「新型コロナウイルス感染症:拡大防止活動基金」様、「浅井スクスク基金:子ども緊急助成プログラム」様、「だいじょうぶだよ!基金」様より助成をいただきました。
▼「Table for Kids」へのご寄付の受付
・「Table for Kids」公式ウェブサイト:銀行振込、クレジットカードでの寄付が可能
https://tfk.yumeshokunin.org/
・Yahoo!ネット募金:Tポイント、クレジットカードでの寄付が可能
https://donation.yahoo.co.jp/detail/5355001
・ぽちっと募金:J-coin Pay での寄付が可能
https://j-coin.jp/donation/
・キモチと。:不用品のリユースでの寄付が可能
https://www.bookoffonline.co.jp/sellfund/BSfSellFundEntry.jsp?PARTNER_CD=ZW085
▼「Table for Kids」をご支援いただいているチャリティーの取り組み
・カケハシ電気(株式会社イーネットワークシステムズ)
https://energy.yumeshokunin.org/
・オンラインショップでのチャリティー商品の販売(ビャンビャン麺専門店「西安麺荘 秦唐記」)
https://shop.biangbiang-men.com/items/51426594
https://shop.biangbiang-men.com/items/51534713
「Table for Kids」で支援しているご家庭に対して、アンケート調査を行ったところ、利用家庭の95%から「生活の役に立っている」というご回答を頂きました。以下は、アンケートに記載を頂いたご感想の一部です。
「フードバンクですと、必要のないものや賞味期限の短いものが多いのですが、『Table for Kids』は食べたいものを食べられます。近所に子ども食堂のようなものがないので母子家庭になって10年間、一度も利用したことはありませんが、子どもたちと楽しく食卓を囲むことができました。 」
「彩りがきれいなサラダを喜んで食べるようになりました。子供の食事の経験値が広がる様にできるだけ異なるメニューを選ぶようにしています。特に野菜中心のお店のメニューは子どもの健康に本当にありがたいです。」
「ファストフードではなく、ちゃんとしたハンバーガーだったり、本格的な中華料理、家庭的なボリュームもあるバラエティー豊かなお弁当のデリバリー、子どもたちも私も大満足です!家では魚料理はなかなか作ることがないので、美味しい魚を食べられるのは有難いです。」
「何店舗か利用させていただきましたが、ご飯がとってもおいしいです。支援でご飯をいだたいていることが支払いのときなどに周囲にバレないところが本当に助かっております。」
「人とのコミニュケーションが減っている中、あたたかい言葉や会話があり、親子ともに感謝でいっぱいです。飲食店の方々も大変な中、おまけしていただいた事もあり子供が大喜びした事もありました。」
「コロナの中、私たちを助けてくれて本当にありがとうございます。普段は食べられないおいしいものが食べられて子供たちはとても喜んでいます。おいしいものを食べると気持ちが明るくなって笑顔も増えます。子供たちはいつも『おいしいね。おいしいね』と言いながら喜んでいただいています。」
新型コロナウィルスの感染拡大により、世界中が未曾有の危機に直面しました。経済的な悪化も急速に広がり、支援を必要とする方が増える一方で、感染症対策等の問題からこれまでの従来型の取り組みだけでは、支援を届けることが難しい状況に直面しました。日本では、食品や食事が近隣に物理的に存在しないというわけではなく、経済的にアクセスできないというのが実情です。
デジタルを活用し、まちの各所でいつでも利用できる形での支援を構築できないかと構想し、多くの皆様からのアドバイスやご協力をいただき、約3ヶ月の検討と準備で「Table for Kids」での実際の支援を開始することができました。暗中模索で試行錯誤を繰り返す中、このような形で支援の輪を広げ、支援を1年間に渡って継続的な支援を行うことができたのは、一重に日頃よりご協力をいただいている加盟店の皆様、ご寄付をいただいている個人や法人、団体の皆様のおかげです。心より感謝を申し上げます。
「Table for Kids」は、「まちのみんなの力で、子どもの食から支える。」がコンセプトとなっており、新型コロナウィルスの感染拡大が終息した後も、まちの新たなセーフティーネットの一つになれることを目指します。より広い地域で、より多くの親子を支援し、経済的な事情を抱えた親子がお腹を空かせ、地域で孤立していることがないように、引き続き尽力して参ります。
支援を必要とするたくさんのご家庭からご応募をいただく中で、資金の不足が理由で、誠に残念ながら過半数を超えるご家庭について支援することができませんでした。ぜひ、皆様からのご支援・ご協力を何卒よろしくお願いいたします。
首都圏の子どもや若者を対象とした自然体験活動・野外活動、スポーツ・レクリエーション活動、科学・文化・芸術活動、社会体験・キャリア教育などの社会教育事業を展開しています。また、子どもと若者の成長を支えるウェブメディア「Eduwell Journal」を運営しています。コロナ禍では、経済的な事情を抱える子育て家庭に対する新たな食の支援「Table for Kids」を開始しました。
●ホームページ
https://yumeshokunin.org/
●Eduwell Journal
https://eduwell.jp/
株式会社フィノバレーは、デジタル地域通貨プラットフォーム「MoneyEasy」を軸としたフィンテックソリューションを通じて、世の中の様々な課題の解決を目指しています。地方活性化を目的とした岐阜県飛騨・高山地方のデジタル地域通貨「さるぼぼコイン」や千葉県木更津市の「アクアコイン」、大分銀行の「デジタル商品券発行スキーム」、長崎県南島原市の「MINAコイン」、東京都世田谷区の「せたがやPay」、熊本県人吉市の「きじうまコイン」などの支援実績があります。