インタビュー

曽我辺聖菜:新しい発見や学びがたくさんあり、長く継続して関われるコミュニティ

2018/03/16

子どもや若者を対象とした社会教育活動に取り組んでいるNPO法人夢職人では、多種多様なバックグラウンドを持った大学生や社会人がボランティアスタッフとして多数在籍し、子ども達の多彩な体験活動を支えています。

ボランティアスタッフの詳細

スタッフは、先生や親とは異なる立場から子ども達と関わり、親しいお兄さん・お姉さんのような存在です。「another story-もう一つの社会との関わり方」では、そんなスタッフたちが活動をはじめた経緯や活動で感じたことなど、普段はあまり語ることなかった物語をお伝えします。

今回は、曽我辺聖菜さん(せな)をインタビューしました。

-まずは、自己紹介をお願いします!

ボランティアスタッフの曽我辺聖菜です!あだ名は“せな”です!夢職人には、大学3年生の10月に入りまして、今は社会人2年目です。普段は、システムエンジニアの仕事をしています。休みの日は友達とご飯に行ったり、一人で買い物に出かけたりすることが多いです。音楽フェスやライブ、旅行をするのも好きですね。

-学生から社会人になっても夢職人を続けているんですね。大学生の時にボランティアを始めようと思ったきっかけは何かあったんですか?

大学時代は、夢職人に入るまではアロマサークルっていうサークルに入っていました!いつも周りにつっこまれますが(笑)サークルは、仲間とワイワイするのも楽しかったし、それでいてアロマの研究を真面目にする場面もあったりで、すごく楽しかったんです。それで、サークルを引退した後に、人と一緒になって何かに取り組むことは楽しいことだなって気が付いたら、もっと長く継続して関われるコミュニティが欲しいなと思い始めたんです。それが、ボランティアを探し始めたきっかけでしたね。

-そうだったんですね。数あるボランティア団体の中から、夢職人を選んだのはなぜですか?

アルバイトで塾講師をしていたこともあって、子どもに関わる団体を探していたんです。そして、夢職人を見つけました。説明会に参加をしてみたら選考もあったので、メンバーの人も真面目な人が多いだろうなと思ったし、きちんとしている団体のほうが自分にもあっているなと思い、入会を決めました。

-卒業して、社会人になった後もずっと継続して来ていたのですか?

社会人になってすぐは、研修や仕事に慣れることに時間をあてたかったので、1年弱くらいは全く参加していませんでした。スタッフだけの下見や試作会などに何度か参加したくらいですね。


(仕事が休みの日に仲の良い友人と旅行へ行くのがとても楽しみ)

-そうだったんですね!一度離れてから、その後どのようなきっかけで活動に戻ってきたのですか?

当初、団体のコアスタッフだったメンバーから、ある企画のメンバーに誘われたんです。あ、夢職人はボランティアスタッフが企画に携われる仕組みがあるんですね。それまで、自分が仲の良いスタッフには、「そろそろ戻りたいな…」とは話してたんですが、きっかけがないとなかなか戻りづらくて。自分が活動に戻るきっかけになるかなと思い、その誘いを受けて企画のメンバーに入りました。

-久しぶりの活動が企画のメンバーとはすごいですね!実際に現場に戻ってきてみてどうでしたか?

活動に来ていない間に新しいスタッフもたくさん増えていましたし、初めは緊張しましたね(笑)でも、久しぶりな私に、他のスタッフはとても暖かく接してくれて、安心したことを覚えています。企画に携わることそのものは、とてもやりがいを感じました。その当時の仕事は、まだ1年目で当たり前ですが、言われたことや教えられたことをとにかくやるということが多くて。でも、夢職人の企画では、メンバーと一緒に話し合って、対等に議論をすることができて。それが単純に楽しいし、時に自分の意見が採用され、企画として実現に向かっていく時なんかは、ワクワクの連続でした。

-企画が終了した後、団体の中核を担うコアスタッフになったと聞きました。間が空いていたのに、なかなかチャレンジングですよね(笑)そこに至った思いは何かあったのですか?

自分から言い出したのではなく、誘われたことがきっかけではあったんですね。誘われた時は「本当に私でいいの?」という気持ちをもちました。本当に大丈夫かなって。でも、学生時代からずっと関わっている団体からコアスタッフに誘ってもらえたことが嬉しくて。久しぶりに活動に戻ってきて、コアに対しての尊敬や興味はあったので、思い切ってやってみようかなと思い、チャレンジすることにしました。

-実際に社会人とコアスタッフの両立はどうですか?

大変ではありますが、生活にハリが出ますね。企画のリーダーを担当する時は、ミーティングが週2~3回あるので、仕事を終わらせないとミーティングに行けないんですよ。なので仕事に対しての集中力が自然と高まりますね。あとは、時々、仕事で嫌なことがあっても、夢職人の活動に来て、別のことを考えたり、いろんなスタッフと話したりすると、自分の気分転換にもなりますね。


(グループの中に困っている子がいないように、細かい点まで丁寧にサポートしている)

-なるほど。仕事の中で活きていることはありますか?

コアスタッフって自分から積極的に行動している人が多いんですよ。私はもともと受け身な所があるんですが、他のコアスタッフの姿勢を見て、自分も「主体的に行動しよう!」と思うことはすごく増えました。仕事の中で、ある業務に対して「これは必要なの?」と疑問をもった時に、上司や周りの同僚に対して「なぜ、これをやっているのか?」という疑問を、自然と伝えるようになりました。

-受け身にならない姿勢、すごく大事ですよね。大学を卒業後、区切りだからとやめてしまうスタッフもいますが、ここまで継続してきたからこそ感じられたと思うことや、得たことって何かありますか?

現場の回数を重ねることで、子どもたちに言いにくいこともはっきり言えるようになりましたね。初めは、嫌われることが怖くて躊躇していましたが、必要なことは躊躇せずに伝えていくことが、子どもにとって大事なんだと分かりました。今度、あるキャンプで担当した低学年の子どもが6年生になるんですよ。その時は初キャンプで、「すぐ泣くんです…」とお母さんも心配していたのですが、先日の活動の時に、たまたま移動の班で一緒になったんですね。その時、低学年の子どもを気遣って、フォローしてくれている姿を見て、「頼もしくなったな」ととても感慨深くなりました。

-今からボランティアを始めてみようと思っている学生と、社会人それぞれに向けて、何か伝えたいことはありますか?

学生にとっては、学校外で思いっきりチャレンジができる環境だと思います。それは社会人にとっても同じですね。ボランティアでも、かなりの裁量を持って活動に関わることができるので、とてもやりがいが大きいです。学校外、仕事外で「ガッツリやりたい」「大きなチャレンジをしたい」という方には合っているのではないでしょうか。また、子どもから何気なく言われた一言ではっとさせられることが多いです。発見や学ぶことが毎回たくさんあります。それは、一人ひとりに丁寧に関わることができる現場だからこそだと思います。「子ども一人ひとりと丁寧に関わりながら活動していきたい」という方は、ぜひ、一緒に活動を創り上げていきましょう!

-せな、ありがとうございました!

(インタビュアー よこ)

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保護者の声

親としては子どもが自分の身の回りのことをちゃんとできるか心配しましたが、特に問題もなく本人が楽しく参加できたようなので本当によかったです。
親が離れると不安を感じるタイプだったので、それをクリアさせたいと思い参加しました。最初はかなり緊張した様子でしたが、何回か参加するうちに知っている顔も増え、慣れたようです。
キャンプから帰ってくると、スタッフからキャンプ中の子どもの様子を報告してもらえるのもとても良いと思います。安心して預けています。
キャンプの前に面談があるので、子どものアレルギーのことなどを事前に伝えておくことができたのもよかった。継続して参加していると、昨年できなかったことが今年できるようになったなど成長を感じられます。
スタッフの方から連絡帳で、班長の役目をきちんと務めたことを教えてもらえたのはよかったです。将来大きくなって、今度はスタッフとして関われるようになったら素敵だなと思います。
何度も参加したりして人と人とのつながりができるのが魅力的。何でも不安になりがちな子だったが、一度参加して以来、積極的に次の参加もしたがり、一皮むけた感じがしました。

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