2018/05/26
本日は、今年度第三回目となる「ステップアップ研修会」を行いました。この研修は、入会3年以内のボランティアスタッフを対象に実施しており、子どもたちとの教育活動を行っていくうえで、必要な知識や考え方、技術などを習得してもらうことを目的としています。
今回の研修のテーマは、「コミュニケーションについて学ぼう!」です。子どもたちと関係を築きながら、安全に楽しく活動を進めていくためには、子どもたちとの「コミュニケーション」がとても重要になります。今回は講師として、普段は臨床心理士として様々な人の心理的な援助に携わっている、当法人の社会人ボランティアスタッフにご協力をいただきながら、研修を実施いたしました。さて、どのような研修となったのでしょうか。
最初は簡単なゲームから始まります。まだ経験の浅いスタッフも多かったので、緊張がほぐれるようなゲームを行なっていきました。ゲームが終わるころには、すっかり打ち解けた表情が見られ、リラックスしたところでいよいよ本題のスタートです。
コミュニケーション研修を行う前に、前提として大事にしてほしい点について、講師よりお話がありました。それは、子どもたちを一人の人間として「尊敬の気持ち」をもちながら関わること、そして、どんな子どもなのかな?という「好奇心の気持ち」をもちながら関わることです。どんなにスキルが高くなっても、これらの気持ちを忘れてしまったら、子どもと信頼関係を築くことはできません。その点については、改めて確認をしていきました。
前半は「聴く」について学びます。一言に「聴く」と言っても、話し手が「聴いてくれている」「自分に興味をもってくれている」と感じる聴き方にはポイントがあります。それを知ってもらうために、話し手、聞き手、観察者と役割を分けて、様々な聴き方を体験してもらいました。どのような聴き方が一番心地よいのか?などについて、みんなで意見を出したり、議論をしていきました。実際に体験をすることで、「全然違う!」「こちらの聴き方の方がいい」などの発見が、それぞれあったように見受けられました。
休憩をはさみ、後半は「伝える」について学びます。主に“ほめる”と“叱る”という点に焦点をあてて、研修を進めていきました。「ほめたらいいのはわかっているけど、何をほめたらいいのかがよくわからない…」という悩みをよく聞くので、まずはあるケースを取り上げて、良い所を見つける練習をしていきます。ついつい、注意が多くなってしまう場合でも、その行動以外の面に目を向けてみると、良い行動をたくさんしている、ということに気が付くことができました。
その後は、「叱る」についてです。子どもが良くない行動をしてしまったときに、どのように叱るのか?はとても重要なことです。こちらも、ロールプレイングを交えながら実際に練習をしていきました。多くのスタッフが関わる当法人の活動では、スタッフ同士の一貫性をもっておくべき、という点についても改めて確認をすることができました。
今回の研修での学びを、ただ「学んだ」「勉強になった」にとどめず、現場の活動につなげていけるように、精進していきたいと思います。今後も、子どもにとってよりよい活動を創っていけるよう、スタッフ一同より一層努力を重ねてまいります。
(副理事長/職員 山田)