2016/11/06
11月5日(土)~11月6日(日)の1泊2日で「福島ワークキャンプ」を実施しました。この活動は、NPO法人あぶくまエヌエスネットさんとの東白川郡都市交流事業「ライフシェアリング」の一環として2014年1月からスタートし、今年で3年目になりました。当法人に関係している中学生以上の若者を対象に実施しています。
1日目、まずはワークキャンプでいつもお世話になっている農家の神永さんのお宅でお昼ご飯をいただきました。栗や松茸が入ったおこわ、秋刀魚のネギ巻き、こんにゃくのお刺身など、端正込めて作った料理を用意してくれました。どれも本当に美味しく、たくさんおかわりしました。お腹一杯になり、こころもからだも元気になった後は、いよいよ畑へ向かいます。
畑へ向かうと一面に大豆畑が広がっていました。5月のワークキャンプで種を蒔いた大豆を今回収穫しました。一見枯れているように見える大豆畑に、「こんな風に大豆が実っているのか」と、初めて見る景色に驚きました。収穫は大きく3つに作業を分担して行いました。1つ目は畑から大豆を収穫する作業で、一面に広がる大豆畑にどのくらい時間がかかるのかと思いきや、みんなで協力してやったので予想以上にあっという間に終わってしまいました。
2つ目の脱穀は、去年の手作業とは違い、ハーベスタと呼ばれる脱穀機を大豆用に改良したものを使いました。大きな音をたてて瞬く間に茎と実を分ける様は迫力があり爽快でした。3つ目は、脱穀した実を殻や葉などから選別する作業で、はじめはふるいにかけ大まかに選別を行い、後から唐箕(とうみ)と呼ばれる風の力を使って籾殻や小さな屑を吹き飛ばす農機具を使い、最終的な選別を行いました。
現代の機械であるハーベスタと昔ながらの農機具、唐箕を使った収穫作業は新鮮な経験でした。途中で数人が分かれて黒豆の収穫も行いました。取っても取っても見つかる黒豆に夢中になって取り続け、最後はみんなかごいっぱいにしました。
畑仕事の後は、秋の果物であるいちじくや柿、牛乳寒天のおやつを頂きました。地元の温泉に入り身も心も癒された後は、 あぶくまエヌエスネット進士さんの田舎体験民宿へ移動し、待ちに待った夕食です。進士さんのもとで取れた新米と地元でとれた野菜がたっぷり入った芋煮を頂きました。釜で炊かれた新米と野菜と芋の甘味が詰まった芋煮は、それだけでご飯3杯食べられました!
夕食後は、先ほど収穫した大豆を使ったきな粉作りを行いました。煎って良い香りがする大豆を木の棒で潰す作業からスタートです。意外と硬くなかなか細かくなってくれない大豆に、皆奮闘して潰していました。潰した後は、 すり鉢とすりこぎを使ってさらに細かくして、きな粉に近づけていきます。細かくしていくうちに、見た目も匂いも普段目にするきな粉に近づいていき感動しました。
きな粉をつくった後は、福島原子力発電所の事故で帰宅が許されていない地域を、進士さんたちが回った時のビデオを鑑賞しました。事故から5年以上経った今もなお被害は続いているのだという感慨に耽りました。
2日目は、進士さんのもとで農作業を行いました。まずはくん炭を袋詰めする作業を行いました。くん炭は、もみ殻を焼いたもので肥料として使うそうです。途中では、トラクターの運転も体験させてもらいました。
みんなで協力して午前半ばで終わりましたが、この袋詰めの作業、進士さんたちだけでやるとなんと2日間は掛かってしまうそうです。農作業1つ取ってもこんなに大変なんだということを実感しました。休憩を挟んで、次は里山再生プロジェクトです!
里山を再生するために土地の開拓から始めます。山に乱立してしまった竹を手鋸を使って伐採していきました。竹はすぐに切れるのですが、足場が良くなく、切った竹を運ぶのに悪戦苦闘しました。1時間という短い時間でしたが、少しすっきりした里山を見て達成感を味わえました。
作業の後は、昼食のためにもうひと頑張り!みんなで交代しながら餅つきをしました。ついたお餅は、昨日の夜に作ったきな粉やあんこ、醤油をつけて頂きます。自分たちでついたお餅は、もちもちで美味しく何個も食べてしまい、あっという間になくなりました。
今回のワークキャンプは1泊2日で、経験するには物足りなさを感じる、そんな2日間でした。いつも温かく迎えてくれ、充実した経験を与えてくれる福島の方々には、感謝の気持ちでいっぱい です。今年度は今回で最後となりました。今までの経験を生かし来年度も少しながらお手伝いできることを楽しみにしています。
(サポートスタッフ ばんちゃん)